就労事業と「品質」
「倉敷食パン工房Pちゃん」がオープンしてから、約1年半。
ご利用者様、ご家族のみなさん、職員のみなさんが来店してくださっていることにより、
おかげさまで安定して売り上げをあげています。
最近では店舗だけでなく、北畝にあるオールスターズ水島園芸班の作業場脇や
ライフパークのそばにある、ファイター駐車場でも販売をスタート。
さらに新たな販売場所の開拓や、学校のパン利用の営業など、
精力的に活動しているPちゃん。
とはいえ、2004年にスワンベーカリーを立ち上げた当初は
「障がいのある人に食品を扱うなど無理だろう」という声があったりもするなど
品質に関して不安を持たれていた方が多かったのも事実です。
そこから18年経った今、多くの方にご利用いただけるようになった一つの理由が
「安全品質へのこだわり」であると思っています。
そこで、Pちゃんをはじめとする就労事業所の品質へのこだわりについて
ここでご紹介させていただきます。
■倉敷食パン工房Pちゃん(オールスターズ水島)
Pちゃんでは原材料の入荷から調理まで、衛生管理に関するチェック項目や実施項目を
表で記録をするなど、HACCP(ハサップ)に沿った衛生管理の計画を立てるなど
法令を遵守しているのはもちろんのこと、温度で傷みやすい商品に関しては、
温度管理できる環境で販売を行う(冷蔵庫での保存)などを徹底しています。
また、Pちゃんはオープンキッチンで、焼成・加工をしている現場が見えるように
なっているのですが、利用者様の活躍ぶりを知っていただくのと同時に、キッチンが衛生的か
どうかなど、安心してご購入いただくための取り組み・環境でもあります。
さらに、コーヒーに関しても、封入作業の時には異物混入などがないよう
衣服の埃除去や怪我・傷などの確認など、詳細なチェック項目を決め、
チェックをクリアした人のみが作業するという体制をつくっています。
■グラン(洋菓子店・プラットフォーム玉島)
グランではクッキーなどの日持ちのする焼き菓子のほか、
シフォンケーキなど、生菓子に近い商品も取り扱っています。
そこでグランでは消費期限・賞味期限の表示のほかに、品質を管理するための取り組みと
して、保冷剤やクーラーボックスなどを使った販売時の温度管理や外販の際の声がけ・
お持ち帰りや保存の方法なども必ずお伝えするようにしています。
また、品質に関しては利用者様も含めた全員で「わくわく会議」という会議を行い、
品質管理に関しての意見交換や啓蒙などを行う時間をとり、品質に関する意識向上に
取り組んでいます。
また、販売をするわけではありませんが、
各グループホームで利用する食材を加工する「食品配達」など、
食品を取り扱う事業所では手洗い・消毒の徹底などに力をいれています。
これから夏場に入り、特に食品を取り扱う部署に関しては
食中毒などが発生しやすい時期となり、
これまで以上に衛生管理を中心とした品質管理が重要になっていきます。
特に、製造の工程では問題なかったとしても、ご購入いただいた後の
保存方法や消費・賞味期限など、消費者の方への注意喚起も
安全な食のためには大切なことです。
職員の皆さん・利用者の皆さんには、今後一層食の安全や品質の保持に
力をいれていただきたいのと同時に、ぜひ、ご購入いただく方に対しても
安全にお召し上がるために、ご理解・ご協力をお願いしていただけたらと思います。
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