節目を迎えられた皆様へ

先週、P.P.P.で成人式・還暦式・喜寿式が開催され、

その式を見ながら、色々と思い出されることがたくさんあって、

久しぶりにブログの更新をすることにしました。


まずは、遅ればせではありますが、改めて

今回成人を迎えられた4名の皆様(うち3名がご出席されました)

還暦を迎えられた3名の皆様、そして喜寿を迎えられたご利用者様、

本当におめでとうございます。


この式にご出席された方の中には、

新人職員の頃に担当させていただいた方もいらっしゃって、

ああ、もう還暦・喜寿をお迎えになられたのか…と思うと

とても感慨深い気持ちになりました。

なのでWebという特性上、お名前などは伏せさせていただきますが、

少しここで、その方たちの想いで話をさせていただこうと思います。


まずは還暦を迎えられた女性の方。

式でもお話しましたが、その方は私に毎年、バレンタインチョコをくださいます。

とても面倒見のいい方で、色々と周りの人に対してアドバイスをしたりしてくださいます。

ただ、それがきっかけで彼女がトラブルに巻き込まれてしまうこともあり、

そんなときはいつも、話を聞いてほしいと私のところにいらっしゃって。

そうやってお話をさせていただくうちに、

バレンタインデーにはチョコをいただくようになったんですね。


この方は私が担当していたころからずっと、地域での生活を希望されていました。

ただご家族がご心配されていることもあり、今も施設入所のサービスを利用されています。

この方は今でも、地域で暮らしたいという想いを持たれています。

でも、半ばあきらめているところも、あるのかもしれません。

現場の皆さんは今も、彼女の「地域で暮らす」という想いを叶えるために、

頑張ってくださっていると聞いています。還暦を迎えらえた今こそ

その想いを、これからぜひ叶えていきたいですね。


次に、もう1名還暦を迎えられた男性の方との思い出です。

現在、グループホームでお暮しになりながら、

還暦を迎えられた今でも、お元気にオールスターズ!水島でお仕事をなさっています。


この方は、私たち職員に対し、時にお叱りや進言をくださいます。

そのお叱りの内容で、私は何度もはっとさせられることがありました。

例えばなぜ同じ職場なのに、利用者の方だけに雑務を任せて、職員はそれをしないのか。

同じ職場の仲間なのに、なぜ職員は利用者の方を呼び捨てにするのか。

支援をする…という立場上、時に障がいのある方に対して、

どうしても先生と生徒というような関係性になりがちです。

私自身もそうで、年齢的に人生の先輩である方に対して、

時に子どもに接するように、接してしまうこともありました。

彼のお叱りや進言は職員も、利用者の方も、

本来は人として「対等」の立場であるということを、何度も思い返させてくれました。


もう一人、喜寿を迎えられた方に関しては、

ひまわりの会が出来たばかりの頃からご利用いただいている方です。

77歳を迎えた今も、お元気にグループホームでお暮しになっており、

日中は、プラットフォーム児島をご利用なさっています。


この方との思い出もたくさんあるですが、

その中でも一番印象深いのは、何と言ってもご家族を探し、見つけ出したときでした。

法人を利用された当初は、天涯孤独な人生を歩まれておられました。

ただ、情報によると、生き別れたお姉さまがいらっしゃるとのこと。

ご本人に確認させていただき、ご家族に会いたいという想いをお持ちでしたので、

当時インターネットもなかった時代、色々なところに電話をしたり、

直接訪問したりしながら、必死になって探したのを覚えています。

そこから、この方はお姉さまと一緒に温泉に出かけたり、

しばしば連絡を取り合うようになったり…

ご家族の縁とは、本当に深いものなのだなと改めて実感しました。


こうして、この度節目を迎えた皆様の中でも、私が直接支援に

関わらせていただいた思い出を振り返ると、

みなさんから色んなことを学ばせてもらったなと思います。

そして、この一つひとつの出来事が、

今、法人が目指すべき理念に、つながっているなと、振り返りながら実感しました。

この度、節目を迎えた皆様が、これからの人生で

もっとその方らしく、飛躍していただけることを心から祈念するとともに、

これまでたくさんのことを教えてくださった皆様に、

感謝の気持ちを、ここで伝えたいなと思います。

本当に、皆様、おめでとうございます。そして、ありがとうございます。



ICHIGO ICHIE

一期一会 ~社会福祉法人P.P.P. 理事長のブログ~