仕事をする…という意味。
突然ですが、みなさんが「仕事をする」上での
モチベーションって、何ですか?
お給料のため、という人もいるでしょうし、
この仕事が好きだから、という方もいるでしょう。
一方、利用者のみなさんは、何のために「仕事をする」のか…
職員のみなさんは考えたことがありますか?
もちろん、自立した暮らしを実現するため、
きちんとお金を稼ぐ必要がある…それも一つの正解です。
ただ、ご自身の立場で考えていただきたいのですが、
もし親や周りの人から「就職しろ」「早く一人立ちしろ」
だから頑張れ、怠けるな、ルールを守れ…と言われたら
どう思うでしょうか。
私だったら…ですが、
言っていることは理解できるけれど、
自分自身が本当にそうしたいと思わない限り、
きっと、うるさく言われて「ウザい」と感じるんだろうな…と思うんです。
で、たとえ仕事を始めて、給料はもらえたとしても、
その仕事に何のやりがいや喜びもなければ、
「この仕事、やめよう」って考えると思うんです。
でも、早く一人暮らしをして、自分の部屋を持って、
こんな暮らしをするんだ!と思えば、
ようやく自分自身のモチベーションになって、頑張ろうと思える。
つまり、仕事をすることに「意味」や「目的」を見出すことが、
頑張るための、第一歩だと思うのです。
私たち支援をする立場の人間は、
どうしても「自立していただかなければ」「就職していただかなければ」と
思ってしまいがちです。
利用者の方ご本人も、就職・自立しなければという想いに焦ることもあると思うのです。
ですが、就職する・自立する…という言葉は、
とても漠然としていて、掴みどころがないもの。
そのために、例えば、この仕事を始めたら、どんないいことがあるのか。
どんな喜びが感じられるのかを、しっかり伝えることこそが、
私たち支援員の大事な役割だと思うのです。
もちろん、仕事をして稼ぐとか、好きなことに携われるとか…
色々な喜びがあると思います。
ただ、それだけではないと私は思います。
誰かに喜んでもらえると嬉しい。誰かにありがとうを言われると嬉しい…
私たちがそう感じることがあるように、利用者の方だって、
きっと、それを喜びに感じられる方もたくさんいるはずです。
ルールを守ってもらうことや、頑張ってもらうことが私たちの仕事ではない。
こうした仕事の喜びや、意味・目的を伝えることで、
利用者の方ご本人が、当事者として目の前の課題に向き合える環境をつくること。
それが、とても大事だと、私は考えるのです。
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