西江 嘉彰

記事一覧(26)

「気づき」と「行動」

昨日は今年4月に入職された新卒職員のみなさんの新卒フォローアップ研修に参加してきました。今回の研修のテーマは「当事者になる」ということ。他人や周囲の環境のせいにせず、自分のこととして向き合っていく、P.P.P.の職員として、とても大切なテーマを学ばれていました。その研修の中で、「Fu-1グランプリ」というものが開催されました。これは、新卒職員のみなさんが、入職されてからの約3ヵ月間、業務の中での経験や利用者さんとの会話、大変だったこと、悩んだこと、辛かったことなど日々の仕事の中で得た「気づき」や「発見」をし、そこから何を学んで、どんな行動をしたかを一人ひとりプレゼンし、その中でも、ぜひみんなに紹介したい、共有したい素晴らしい「気づき」と、その後の「行動」を表彰するというもの。日々起こっていることに対して、自分のこととして受け止めていなければ「気づき」も得られませんし、たとえ気づきがあっても見て見ぬふりをして、「行動」することもできません。実は、気づきと行動というのは、他責にせずに「当事者になる」というテーマにおいて、とても大切なことなのです。さて、このFu-1グランプリですが、最も素晴らしい気づきと行動を発表し、1位を獲得したのが森川 瑠奈さん。この3ヵ月間、ご利用者さんとのコミュニケーションの取り方、たとえば、初めて支援をする方から、強い拒絶反応を受けたことなど苦労や辛い・大変な思い・経験を語っていただき、そこから逃げずに、その方にずっと向き合っていくことの大切さに気づき、コミュニケーションを続け、今少しずつ、ご利用者さんの思い・気持ちを確認しながら、余暇活動などの業務に取り組んでいる、そのエピソードを語ってくれました。実は、このエピソードの中で、私が素晴らしいと感じたのがまずは「つらい」「難しい」という、心の底にある自分の感情にも「気づいた」ということです。P.P.P.の理念の中の大切なテーマのひとつ「当事者参加」。P.P.P.のロゴにも、そのメッセージを込めたのですが、「当事者参加」の第一歩は、自分自身も「つらい」・「泣き出したい」という負の感情を「持ってしまう」ということだと思うのです。そうした自分の負の感情から目を背けないこと。その時に、どう自分を律していくかを考えること。これはとても大切なテーマだと思います。ぜひ、森川さんには、この「初心」を忘れず、P.P.P.の職員として、飛躍していただきたいと感じています。その他の方も、色々なことに気づき、行動されていて、審査員一同、誰を表彰するかとても迷いました。皆さん、この3ヵ月で自分に向き合い、努力されていることを改めて実感でき、私としても本当に嬉しいかぎりです。これからもぜひ、日々の仕事の中での気づき、発見を大切にしていくこと、心がけていってください。その気づきの積み重ねが、必ずあなたを成長させてくれるはずですから。

余暇活動って、何だ?

連日の猛暑が続く中、皆さん体調はいかがですか?利用者の方への心配りはもちろん、職員のみなさんご自身も、特に、暑い場所での作業をしている方は、水分補給など、熱中症には十分に気をつけてください。さて、この猛暑の中、長時間の外出は体力を消耗してしまうこともあり、なかなかお出かけをする先も限られてしまいます。そんな中、お休みの日をどう過ごそうか、色々と考えている方も多いでしょう。そこで、余暇活動のことについて、私の考えを少しお話させてください。例えば、余暇活動というと、皆さんはどんなことを考えますか?遊びやカラオケなどのレクリエーションを想像するかもしれませんし、それこそ、この時期だとプールに出かけたりかもしれません。あとは、色々なクラブ活動もありますね。例えば、P.P.P.でも音楽クラブや絵画教室、陶芸教室、茶道教室など、色々なクラブ・教室があります。でも、ちょっとだけ視点を変えてみると、世の中には他にも、面白い趣味や習い事もたくさんあります。例えば、ヘアメイクやコーディネートなどの「おしゃれ」。メイクや服選びも立派な余暇活動。利用者のみなさんの中にも、おしゃれに興味があったり、最初は興味がなくても、やってみたら面白い!自分がかっこいい・かわいくなった!と興味を持たれる方もたくさんいらっしゃるでしょう。他にも、デコアートというのもあります。スマートフォンのケースやキーケース等にアイスクリームやクッキーなどの食品サンプルをつけてデコレーションするというもの。他にも、ジャグリングや手品など、ちょっと人に見せたくなるような趣味やモテる男になるためのコミュニケーション術なんていうのまであります。福祉の世界で取り扱う余暇活動は、どうしても教養的というか、高尚というか、そういったものが多かったりするのですが、もうちょっと、今流行のカルチャーなどにも、目を向けると、実は色々なことがやれそうだなと。そして、こうした余暇活動や講座は、実は職員のみなさんの「好きなことの共有」であってもいいと思うのです。だからこそ、部署を横断して、誰が手をあげて提案したっていい。「やってあげなきゃ」というお世話の余暇活動から、「一緒にやろうよ!面白いから」という、同じ目線の余暇活動へ。少し目線を変えると、もっと面白いことができるはずです。もし、あなたが好きなことや得意なことがあったら、ぜひ、チャレンジャーやフリーダムのみなさんに、話をしてみてはいかがですか?

地域の方との連携 ~布寄小学校プロジェクト~

先日、高梁市の中地域センターにて、中地域連絡協議会の皆さんと、新規事業プロジェクトに関するお話をする機会があり、久本理事、そしてプロジェクトリーダーである坂野さんと3名で協議会の打合せに参加させていただきました。その会議の場では、私からプロジェクトの概要をお話した後、坂野さんから、布寄小学校近隣のこと…主に協議会にご出席された皆様がお暮らしになっている中地区、特にご自身がお暮らしの町内の魅力・特色や休耕地・農機具等の活用できる資源に関してなど、新しい事業のヒントになる情報を、色々な方から直接伺いたい旨をお伝えしました。もちろん、現段階では全ての方が協力的であるわけではありません。ただ、みなさん、本当にご自身のお住まいの町をそして、中地区という地域を愛していらっしゃり、この地域をもっと元気にしたい、という想いの強さはとても感じています。中地区にお住まいの皆さんを、より多くの方を巻き込んでいくことで、このプロジェクトをより元気に、そしてこの地域を元気にしていく原動力になるはずです。坂野さんも早速、連絡協議会の方と情報交換をしたりするなど、リーダーとして、率先して動いてくれています。ありがとう、坂野さん。そして、これから、プロジェクトのメンバーが、地域のみなさんと交流を重ねながら、このプロジェクトを推進していただけること、期待しています。「福祉×地域創生」地域を元気にするプロジェクト、ぜひみんなで成功させましょう!

布寄ism キックオフ

今までコアメンバーで進めていた布寄ismのプロジェクトですが、先日、初めて、公募で応募してくださった方も合流し、第一回のキックオフミーティングが行われました。初回のテーマはどんな人に対して、どんな価値を提供することでどんな世界を目指していくのか。布寄ismのメンバーが全員で同じゴールに向かっていくために「今回のプロジェクトの方針を、全員で目線合わせしよう」というもの。朝からスタートし、終日意見を交わしながら、終日議論を重ね、終わったのは17時近く。私もメンバーの一員として参加したのですが、みなさん、利用者の方へ、そして過疎に悩む地域に対して熱い思いを持っていて、このプロジェクトに取り組んでいることを本当に実感して、私としても本当に嬉しい限りです。そして、このキックオフミーティングの中でみなさんの想いが結集されたプロジェクト方針ができあがりました。『私たちは、布寄を担う一員として当事者参加したい人に対して布寄から世の中にイノベーションを共に起こす暮らしや活動を提供し誰もが来たくなる感動とにぎわいにあふれた村を実現する』障がいのある方だけではなく、布寄で何かを実現したい、布寄を一緒に盛り上げていきたい、そう思うたくさんの人たちに、革新的な暮らし方や仕事の形、取り組みを提供していくことで、思わず行ってみたくなる、参加してみたくなる、そんな感動体験を生み、たくさんの人がそこに集まる、にぎわいあふれた村を作っていこう。それが、今回の布寄ismの全員で導き出した結論。このプロジェクトがきっかけで、布寄という地域や「地域創生×福祉」という新しい取り組みに対し、「面白そう」「ちょっと行ってみよう」とたくさんの人が「来たくなる」場所を作っていけたら。そして、もっともっとたくさんの人が「当事者」になっていただけたら。きっと、世の中はもっとよくなっていくはず。この12人のメンバーなら、ワクワクするような面白いことが実現するんだろうなと、今から私も楽しみでしかたありません。

体に悪いことをするのも、権利。

毎日運動したり、食事や飲酒・喫煙の制限をしたり…日々の健康管理は、とても大切なことだと思います。とはいえ、私たちは人間です。ときには「ジャンクフードが食べたい」と思うときもありますし、「昨日は飲みすぎた…」なんて日だってありますよね?それで「カロリー取った分、今日は少し歩こう」とか「明日は休肝日」など、上手に帳尻を合わせていくことだってあるのでは?悪いことだとは思いながら、ついついやってしまう…これは人間だれしも、普通にあることです。でも、これが「支援」となるとどうでしょう。支援員としては、利用者の方に健康的な生活を送ってほしいと思うのは当たり前です。それで「たばこは1日何本まで」とか「アイスクリームは週1回だけ」とかルールを決めていく…それもしょうがないかもしれません。私も入職したての頃は、どうやって利用者さんの「たばこの量」をセーブするために、ルールを決めたり、あれやこれや試したものです。ただ、そのルールって、本来は、誰が決めるべきなんでしょう?そして、そのルールを絶対に守らなきゃいけないという縛りは誰が決めたんでしょう?これは成年後見人の養成講座でも、よくお話することなのですが、悪いことをするのも、実は「権利」なのです。もちろん、健康のため…ということで助言することは大切なこと。でも、それを実行するかどうかを決めるのは「本人」なんです。以前の記事「仕事をする…という意味」でもお伝えしたのですが、要は本人が「そうしたい」かどうかなんです。健康に長く生きたい…そう本人が考えるなら、本人がルールを守らなきゃ、と自然に思えるはずです。また、別の観点から考えたときに、例えば、どうしてもアイスが食べたくてしかたないときにアイスを食べてしまった後の挽回方法を一緒に考えるのだって大切な支援の一種かもしれません。たばこやおやつ、お酒などのルールを守ってもらうことが「目的」ではありません。もちろん、本当に命の危機にさらされているなら、話は別です。でも、我々が「ついやってしまう…」くらいのレベルのことなら、ちょっとくらい「体に良くないこと」を選択することだって、利用者さんご本人の立派な「権利」。その上で、ご本人の「健康に暮らしたい」というニーズをどうサポートするか、それが本来の支援の目的だと、私は思います。

言葉を超えた、つながり

先日、孫のお宮参りに一緒に行ってきました。面白いもので、自分の息子・娘の場合は「しっかりと育てていかなければ」という気持ちが強かったのですが、孫というものは、本当に無条件でかわいい(笑)。自分の血、自分の遺伝子…それが、自分の子どもへ、そして、そこから孫につながっていく。孫の顔を見ていると、未来であるとか、つながりであるとか、そういったものをすごく実感できる。そう思うと、ただかわいいだけでなく、生命というものへの感慨も、孫の存在で気づかされたように思います。そんな孫の姿を見て、思うのですが、この子は生後数カ月で、まだ言葉を発することができなくても、誰かの笑顔に反応して、一緒に笑顔になったり、声のするほうに、一生懸命に目を丸くしながら反応したりしています。何かの情報をつかみとろうと色んなものを見ようとして、表情や声から、色んなことを表現しようとしているんです。そして、ここからは面白いもので、それを家族や身近な存在の人間は、泣き方や表情などで「お腹が空いてるんだな」「おむつ、変えてほしいのか?」など何を訴えているのか、だんだんとわかってくる。言葉ではないコミュニケーションが成立してくるんです。そう考えると、コミュニケーションの本質は「言葉ではないところ」にあるのかもしれません。もちろん、言葉はコミュニケーションをスムーズにする上で、とても大切な要素です。しかし、「言葉とは裏腹に」という表現があるように必ずしも、言ったことが本心であるとは、限らない。その言葉の裏側にある、本心をどう見極めていくか…それこそがコミュニケーションの難しさであり、面白さだと思うのです。利用者の方への支援も同じ。利用者の方が伝える「○○したい」という言葉の本質は何か…ちょっと考えてみてください。例えば、野球観戦がしたい。それを叶えてあげることは、難しくないかもしれません。でも、なぜ野球観戦がしたいと言ったんだろう。…ここを深く掘り下げると、その方の本心が見えるかもしれません。

仕事をする…という意味。

突然ですが、みなさんが「仕事をする」上でのモチベーションって、何ですか?お給料のため、という人もいるでしょうし、この仕事が好きだから、という方もいるでしょう。一方、利用者のみなさんは、何のために「仕事をする」のか…職員のみなさんは考えたことがありますか?もちろん、自立した暮らしを実現するため、きちんとお金を稼ぐ必要がある…それも一つの正解です。ただ、ご自身の立場で考えていただきたいのですが、もし親や周りの人から「就職しろ」「早く一人立ちしろ」だから頑張れ、怠けるな、ルールを守れ…と言われたらどう思うでしょうか。私だったら…ですが、言っていることは理解できるけれど、自分自身が本当にそうしたいと思わない限り、きっと、うるさく言われて「ウザい」と感じるんだろうな…と思うんです。で、たとえ仕事を始めて、給料はもらえたとしても、その仕事に何のやりがいや喜びもなければ、「この仕事、やめよう」って考えると思うんです。でも、早く一人暮らしをして、自分の部屋を持って、こんな暮らしをするんだ!と思えば、ようやく自分自身のモチベーションになって、頑張ろうと思える。つまり、仕事をすることに「意味」や「目的」を見出すことが、頑張るための、第一歩だと思うのです。私たち支援をする立場の人間は、どうしても「自立していただかなければ」「就職していただかなければ」と思ってしまいがちです。利用者の方ご本人も、就職・自立しなければという想いに焦ることもあると思うのです。ですが、就職する・自立する…という言葉は、とても漠然としていて、掴みどころがないもの。そのために、例えば、この仕事を始めたら、どんないいことがあるのか。どんな喜びが感じられるのかを、しっかり伝えることこそが、私たち支援員の大事な役割だと思うのです。もちろん、仕事をして稼ぐとか、好きなことに携われるとか…色々な喜びがあると思います。ただ、それだけではないと私は思います。誰かに喜んでもらえると嬉しい。誰かにありがとうを言われると嬉しい…私たちがそう感じることがあるように、利用者の方だって、きっと、それを喜びに感じられる方もたくさんいるはずです。ルールを守ってもらうことや、頑張ってもらうことが私たちの仕事ではない。こうした仕事の喜びや、意味・目的を伝えることで、利用者の方ご本人が、当事者として目の前の課題に向き合える環境をつくること。それが、とても大事だと、私は考えるのです。

「農業」と「福祉」

先日、高梁市の福祉部長の方や農林課課長の方、他色々なご担当者様にお会いし、意見交換をする機会をいただきました。高梁市で力を入れていることの一つに「農業」を挙げられており、例えば、高梁市で大手企業と提携しながら、独自の販路を構築することで、高梁の野菜を県内外に広めていくといった取り組みを進めています。また、高梁市では市をあげて「薬用植物の実証栽培」に力をいれています。最近では東洋医学が見直されており、スーパーや薬局でも、漢方由来の商品がたくさん並ぶようになりましたね。とはいえ、こうした薬用植物の大半は、輸入に頼っているのが現状。現在、世界情勢は目まぐるしく動いています。そんな中、安定した商品の供給を行うためには、輸入に頼らず、国内での生産ができる体制を整えていくことが大切です。このように、高梁市は地域の活性化に向け、さまざまな取り組みを行っており、その一環として、布寄ism のプロジェクトに興味を持っていただき、意見交換会の場でぜひ全面的に連携していきたい、というありがたい言葉をいただきました。国からのサポート、そして高梁市による頼もしいバックアップ…この布寄ism プロジェクトがどんどん「ワクワク」するものへ、進化してきているのをこの意見交換の場で、実感しています。地域活性・創生という観点はもちろん、農業人口の減少・高齢化に伴う、休耕地の増加、そして食料自給率の低下…農業の問題は、実は国家レベルで取り組んでいくべき、大切な問題。利用者の方の活躍が、地域を元気にする。そして、ほんの少しかもしれませんが、こうした日本の抱える課題に貢献していく…このプロジェクトで、実現できそうなことはすごくたくさんありそうですね。【最後に】現在、高梁市ではカンゾウの実証栽培に取り組んでいます。喉の痛みを和らげるといった効能があるとされ、漢方薬の他、お菓子などでも利用されているとのことです。夏ごろに紫色の花をつけるそうですよ。

「成年後見人」の大切さ

先日の家族会総会と同日に、私が理事を務めるNPO法人「こうけんひまわり」が主催となって、平成30年度の第1回 成年後見人養成講座を開催しました。初回は、私が講師を担当。この制度の意義や、こうけんひまわりを立ち上げた経緯をご紹介しました。みなさんは、成年後見人という制度をご存知ですか?これは、例えば、判断能力が不十分とされる方たちに代わって、何かを「契約する(商品を買う・サービスを利用する)」ときや「財産を処分・提供する」といった際に、本人の「代弁者」として、その方の意思を尊重しながらその方の財産やサービス利用等の契約の代理を行っていく制度です。この成年後見制度に関して、「親なき後も、わが子が生きていけるように…」というご家族の想いをカタチにするために、ご家族と一緒に立ち上げたのがNPO法人「こうけんひまわり」です。この成年後見人。個人の方、もっというと、ご家族の方でも、申請をすればなることができます。でも、それをNPOとして「法人化」したのには、大きな理由があるんです。例えば、みなさん、自分が後見人になったとして…80歳を迎えたことを、想像してみてください。とても元気であればよいのですが、あなた自身がアルツハイマーなどの認知症を患った場合、後見人として、立ち続けることは難しいかと思います。そう、これはとても深刻なことで、家族が後見人に立ち続けられるかどうかでいうと「確実なもの」ではないんです。とはいえ、後見人に立つことができる人は、他にもいます。弁護士や司法書士・税理士などの専門家です。ただ、彼らの顧問料の平均は2万円。個人で負担するには、大きな金額になり得ます。これは実は直接「後見人」として、その方一人と契約しているからに他なりません。そこで、ご家族の方と一緒に考えました。ご家族の方が元気な間は、ご自身が後見人として立ち、もし、ご自身が後見活動ができない状態になったら、家族同士が支え合って、後見人として立っていける仕組みを。更には、専門的な知識が必要な業務に関しては顧問として弁護士・税理士などの専門家の知恵を借りることもでき、利用者さん自身の負担額も軽減できる仕組みを。そうすることで、親なき後も、わが子が安心して生きていけるように…それが、この「こうけんひまわり」が出来上がった原点なのです。そのためには、利用者さんの意思を「尊重」し、正しく「代弁」できる後見人が、もっとたくさん必要です。成年後見人養成講座を開催しているのも、こうした背景があるからなんです。ご家族のみなさん、職員のみなさん。ぜひ、成年後見人としての知識を身につけながら、利用者さんが安心して生活できる環境を作っていきましょう!【ちなみに】実はこの成年後見人制度…ご家族の介護を行う方や、更にはご自身が認知症などで判断能力が不十分になったとき…誰しもが関わる可能性のあることです。この機会に、ご自身のためにも、ぜひ受講してみてはいかがですか?

「復興」と「福祉」

布寄プロジェクトが本格始動したことで、地域をつくる…というテーマで考えることが増えてきました。その時に、よく思いだすことがあります。それは「復興」というテーマです。2011年の東日本大震災…たくさんの方が被災され、多くの福祉事業所も大きな被害を受けたと聞きました。その地域に住まわれる障がいのある方のためにも地域の福祉事業所が、いち早く支援・サービスを提供できるよう復興のための義援金等をお送りしました。あれから、7年以上が立ちましたが、今、地域の福祉事業所はどうなっているのか、障がいのある方の暮らしはどうなっているのか、遠く離れた岡山には、その情報は届いてきません。確かに、多くの人が観るニュースや報道では世の中の「最大公約数」の関心ごとが取りざたされるのはごく自然なことなのかもしれません。ですが、どうしても私としては、やはり、福祉事業所の復興状況や、障がいのある方の暮らしぶりがどうなっているのか、気になってしまうのです。障がいのある方だけでなく、「福祉」という領域は、全ての方に関わる大切なこと。より多くの方が、こうした「復興」と「福祉」に関して自分のこととして、「関心ごと」になったなら、こうした情報も、世の中に広がっていくかもしれません。震災から7年が過ぎた今、被災された方々が、長く健やかに暮らしていることを祈りつつ、私たちも、常にこの震災のことを忘れず、長く「関心ごと」として捉えていかなければならないと感じています。

「家事」を「仕事」としてシェアする…という発想

先日、ニュースで見て面白いなと感じた記事があります。とある託児施設での取り組みなのですが、その施設で働く人を確保していくために、「子育て中のママ」をターゲットに『保育士の方が、自分の職場に子どもを預けて働く』という働き方の提案をし、採用に成功した事例が紹介されていました。これを見た時に、面白いシステムだなあと感心しました。子どもの面倒を家庭の中で行うと「家事」になるけれど、それを職場という空間で、お互いの家事をシェアすることで途端に「仕事」になる。さらに、送り迎えの制限時間も気にする必要がないので「短い時間でなければ働けない…」といった悩みも解決されるわけです。他にも、子育てだけでなく、調理や洗濯など、家で一人でやっていたら「家事」で終わってしまうことが職場という空間で、その作業をお互いにシェアすることで「仕事」という価値に変換できるものはないだろうか…家事は家でするもの…という価値観を変えて、職場で「仕事」として家事をする…そうなったら、働く時間の制限もなくなり、家事や子育てなどと仕事との両立は、もっとしやすくなる。いろんなアイデアを出し合うことで、結婚して、お子さんが生まれても、もっと制限なく活躍できる風土ができたらいいなと考える今日この頃です。