【職員対談】第一回 荒木勝子さん(世話人)現在、約400名の職員がP.P.P.を支えてくださっています。その中で、特に現場の最前線でご活躍されている方々の思いに、改めて耳を傾けたい──。そんな想いから、この対談企画がスタートしました。記念すべき第1回は、グループホーム「柊」で活躍されている世話人・荒木勝子さんです。2025.05.12 00:30
「緑の風」が吹き始めた日──ヴァンベール落成のご報告先日「風の通り道プロジェクト・ヴァンベール」が無事に落成の日を迎えることができました。式当日は、ご多忙の中にもかかわらず多くの皆さまにご臨席いただき、本当にありがとうございました。この場をお借りして、改めて心より御礼申し上げます。ご支援への感謝「ヴァンベール」の完成は、私たちだけの力では決して成しえなかったものです。日頃より私たちの活動を支えてくださっている高梁市をはじめ、多くの関係機関の皆さま、設計・工事に尽力してくださった皆様、職員、地域の皆様等々、多くの方々のお力添えがあって、ようやくこの日を迎えることができました。また、工事期間中は近隣の皆さまにご不便をおかけしたこともあったかと存じます。この場を借りて、改めて深くお詫び申し上げます。新たな風を吹かせたいP.P.P.が高梁市で事業所を構えてから、今年で7年目になります。今回、宇治地域にあった「旧農村公園」を、宿泊体験施設「ヴァンベール(=緑の風)」として再生することができました。このプロジェクトには、「人の流れとにぎわいをもう一度取り戻したい」という願いが込められています。高梁の観光拠点といえば吹屋が有名ですが、宇治や中地域にも“緑の風”が吹き抜けるように──その想いをかたちにするべく、「ローカル1000プロジェクト」のモデル事業を活用し、整備を進めてまいりました。ヴァンベールが目指すものヴァンベールには、宿泊施設・カフェ・サウナ・キャンプという4つの設備があります。自然に囲まれた静かな空間で、満天の星とともに、ゆったりと過ごしていただける場所です。また、私たちがとりわけ大切にしているのは、障がいのある仲間たちと一緒に一つ一つ手づくりした食材を、皆さまに楽しんでいただくこと。そのぬくもりや丁寧な手仕事に触れていただくことが、きっと心のどこかを温かくしてくれると信じています。地域の皆さまはもちろん、ご家族やご友人をお誘いのうえ、ぜひ気軽にお立ち寄りいただければ幸いです。“帰りたくなる場所”にしたい私にとって高梁市は、育ってきた故郷です。年々人口が減り、かつてあった店や場所、人のつながりが少しずつ消えていくことに、寂しさを覚える瞬間もあります。けれど、かつて村にあった賑わい、人と人との助け合い、あたたかなつながり──それらは今でも、確かにこの土地に息づいていると感じます。今回の整備を通じて、地域の皆さんの協力をいただきながら、「まだ、できることがたくさんある」と強く思いました。ヴァンベールを通じて、この場所が再び“帰りたくなる場所”に。あるいは、外から来た方が「ここで暮らしてみたい」と思えるような、そんな場所になっていってほしいと願っています。つながりを大切にする未来へ私たちが実現したいのは、決して“豊かな物質的暮らし”ではありません。人と人とのつながりがあってこそ生まれる、心豊かな暮らしです。この場所に集うすべての人が、ひとりの当事者として関わり、支え合えるような社会を、ここから少しずつ築いていけたらと願っています。スタッフ一同、これからも気持ちを新たに、地域とともに歩んでまいります。今後とも、変わらぬご指導とご支援を賜れますよう、よろしくお願い申し上げます。2025.04.18 01:46
歓迎式にあたって 〜安心と希望を胸に、ここから一緒に〜この春、P.P.P.に新たに加わってくださった利用者の皆さん、そしてご家族の皆さま。このたびはご入所、ご利用いただき、本当にありがとうございます。新しい場所、新しい出会い、新しい生活――きっと、期待と同じくらい、不安や緊張も感じておられることと思います。慣れていた環境からの変化に、寂しさもあったことでしょう。でも、どうか安心してください。P.P.P.には、皆さんを心から歓迎し、力になりたいと願うスタッフがいます。困ったとき、迷ったとき、どんな小さなことでも遠慮なく教えてください。きっと解決できる方法を、一緒に見つけていけると信じています。私たちが何より大切にしているのは、「自分らしく生きること」です。P.P.P.では、利用者の方一人ひとりに「ここでどんなふうに過ごしたいか」「どんな自分になっていきたいか」を聞いています。「頑張りたい」「働きたい」といった思いの奥にある、“あなたらしさ”を大切にしたいからです。ご家族の皆さまにも、これまでのご苦労やたくさんの愛情に、心から敬意を表したいと思います。そして、これからも共に学び、考え、支え合っていけるような関係を築いていきたいと願っています。ときにはご相談やご協力をお願いすることもあるかと思いますが、どうか引き続きよろしくお願いいたします。私たちP.P.P.は、「関わる全ての人の当事者参加が当たり前になる世の中」を目指して歩んでいます。新たな春のはじまりに、この場所が皆さんにとって、安心と希望のある居場所になっていくことを心から願って――一緒に、ここから歩み出していきましょう。2025.04.11 02:03
「桜の下で願う、幸せな人生」——2025年度 入社式・辞令交付式によせて春の風がP.P.P.の本部をやさしく包み、建物の外一面に咲く桜が今年も満開の姿を見せてくれました。この桜たちは、法人の立ち上げ時に、ご家族の皆さんが植えてくださったものです。その根には「この子が最後まで、幸せな人生を歩んでいけるように」ーーーそんな深く温かな願いが込められています。P.P.P.は、利用者さまとそのご家族とが、ともに歩んできた法人です。施設の設立当初から、お子さんの将来を真剣に見つめ、「ここから安心して、自分の人生を謳歌できるように」と、我が子を思う気持ちで立ち上げられました。ご家族の多くは、今、歳を重ね、すでに旅立たれた方もいらっしゃいます。けれど、こうして咲き誇る桜は、今もその願いを語り続けてくれています。P.P.P.に集うすべての人にとって、「人生の最後まで幸せであるように」と。その思いを、私たちはこれからも決して忘れてはいけません。この春、新たにPPPの仲間となってくださった皆さんへ。たくさんの福祉の職場がある中で、私たちを選んでくださったことに、心から感謝します。今、世の中は不安定な風が吹いています。アメリカの政権交代、景気の悪化、そして日本でも福祉の人手不足が深刻化する中、未来に不安を感じる方も多いことでしょう。そんな時、人の心は無意識のうちに “壁” を作ります。自分を守るために、他の人との距離を取り、思いやりが薄れてしまうこともあります。でも、私たちの仕事は「人と人をつなぐ」こと。どんなに時代が不安でも、「笑顔」と「やさしさ」は、何よりも強い力を持っています。新人さんが失敗するのは、当たり前です。私たちベテランも、みんな通ってきた道です。だからこそ、そのときに、そっと微笑んで、「大丈夫、誰だって通る道だよ」と言ってあげられる職場でありたい。勇気をもって、ひとつ笑顔を。少しだけやさしく声をかける勇気を。それがきっと、この法人の空気を、これからもあたたかく育んでくれるはずです。満開の桜の下で、皆さんと共に迎えるこの春に、心からの歓迎と感謝をこめて。2025.04.04 09:33
🌸ご卒園、おめでとうございます🌸 ——これからも、ずっとずっと“当事者”として——3/26にP.P.P.ヒマワリ!児島で、お別れ会がありました。この春、ヒマワリ!児島から巣立っていった卒園児は13名。ご家族や保護者の皆さまに見守られながら、一人ひとりが立派に卒園証書を受け取る姿に、胸が熱くなりました。当日は、私も法人代表としてご挨拶の機会をいただきました。お子さんたちには「これからも、自分らしく成長していってください」と、そしてご家族の皆さまには「卒園後も、どうぞお気軽に顔を見せに来てください」と、シンプルですが心からの思いをお伝えしました。ヒマワリ!児島に通ってくださった期間は、お子さんによってさまざまですが、1年以上、なかには4年近く通ってくださった方も。日々の中でたくさんの笑顔や成長を見せてくれた子どもたち、そしてあたたかく関わってくださったご家族の皆さまと、これまでのようにお会いする機会が減ってしまうのは、私たち職員にとってもとても、寂しい気持ちです。けれど、卒園は「終わり」ではありません。私たちは、「関わるすべての人が当事者として社会に関わることが当たり前の世の中」を目指して活動している法人です。卒園されたあとも、“支援する側・される側”という関係を越えて、共に歩む“当事者”として、これからも関わり続けていきたいと考えています。もし将来、子育てや日々の暮らしの中で悩むこと、困ることがあれば、いつでもヒマワリ!児島を思い出して、気軽に相談してください。もちろん、特別な用事がなくても、「ちょっと寄ってみたよ」と声を聞かせてもらえるだけで、私たちはとてもうれしいです。このつながりは、形を変えても続いていくものだと信じています。これからも、お子様の歩む道があたたかなものでありますように。改めましてご卒園、本当におめでとうございます。これからも、いつでも、ヒマワリ!児島は皆様と共にいます。2025.03.28 07:14
児童支援のアドバイザー 大岡先生のご紹介先日、法人の児童部門でアドバイザーをしてくださっている大岡先生とお会いしました。私自身、大岡先生とは古くからの仲なのですが、お会いするのは久しぶりでした。大岡先生はASD(自閉スペクトラム症)の方を対象とした「TEECCH(ティーチ)プログラム」をご専門とされており、児童発達だけでなく、成人の就労支援など、障がいのある方のサポートに幅広く携わってこられました。これまで小ざくら保育園や倉敷学園などの園長を歴任された後、ご自身で児童発達支援事業所を立ち上げられ、現在は倉敷市内を中心に、児童発達支援事業所や放課後等デイサービスでの支援に関するアドバイザーとしてご活躍されています。現在P.P.P.の児童部門5事業所を月に1〜2回のペースで視察され、各事業所に対し改善点等のアドバイスをいただいています。ありがたいことに、実際に支援の様子を細部までを見て職員の側から「声かけをして行動を促していく」のではなく、お子さんが次の行動を自分で選んだり、発信するまで「待つ」ことの大切さ課題に関して達成できなかったときや、急にお部屋を飛び出したときなどの時に、それを特性として片づけたり、頭ごなしにダメだと叱るのではなく、なぜその行動をしたのかの背景や理由を理解し、検証することの大切さなどのアドバイスをいただいています。さらに、利用児さん一人ひとりの個別ケースの相談にも乗ってくださるなど、まさに当事者としてP.P.P.に携わってくださっています。P.P.P.の児童部門は、成人部門にくらべて後発で立ち上がった部門です。より良い支援・サービスを提供していくために、大岡先生のご知見をいただきながら、児童部門全体で、更なる支援の質の向上に努めていきたいと思います。2025.03.24 08:39
あいさつと「丁寧にいきる」こと年始のあいさつで、「丁寧に生きる」ことについてお話をさせていただきました。私が法人にくると、職員の皆さんはもちろん、利用者さまからも「おはようございます」や「こんにちは」と声をかけてくださります。 中には作業の手を止めて、こちらに目を向け、笑顔であいさつしてくれる方もおり、私自身もそのあいさつから活力をもらっています。人は誰しも、忙しく時・心に余裕がなくなった時、つい作業しながら目を合わさずぞんざいなあいさつをしてしまうことがあります。自分の家族や仲間など、気心が知れた仲間であれば、なおさらそうなってしまうこともあります。 かくいう私自身も、身に覚えがあります。私も若い時はそんなことを考えもせず、忙しく生きてきたと思っています。 ですが、年齢を重ねるうちに、あの時もっと自分の身近な人を大切にできていたら、という後悔も生まれてきました。自分の大事にしているものを大事にする、それはすなわち「自分を大事にする」ことです。人とのつながりという自分が大事にしているものを、ぞんざいに扱ってしまうことは、自分を大切にしていないことと同じだと私は思います。この限られた時間の中で、どれだけ自分が大事にしているものを大事にできるかを考えた時に、まずは自分を大事にしよう、丁寧に生きようと思うようになりました。私自身、この歳になって、改めて大切だと実感したことです。きっと私よりも若い世代の方にとってはピンとこない話かもしれません。ですが、歳を重ねて気づいた私が発信することで、未来ある若い世代のみなさんに、少しでも気づきになったら、嬉しいかぎりです。2025.03.24 01:50
「Vent Vert(ヴァンベール)」 が4月6日グランドオープン2025年4月の本格的なオープンに先駆けて、岡山県高梁市に「Vent Vert(ヴァンベール)」が、プレオープンしました。私も視察を兼ねて、久本理事と一緒に利用しました。ぜひ、皆さんにも利用していただけたらと思い、ブログで紹介します。まずヴァンベールは、利用者さまと過疎に悩む地域の方々とが一緒になって、地域を元気にするという布寄プロジェクトの一環として立ち上がった施設です。ヴァンベールでは「P.P.P.オールスターズ!布寄」の利用者さまが、客室清掃やベッドメイク、お出しする料理の準備などを行うスタッフとして活躍されています。それだけでなく、ヴァンベールには利用者さまが書いた絵がお部屋に飾られているなど、利用者さまの活躍ぶりを色々なところで感じることができます。P.P.P.オールスターズ!布寄で活躍中の方の多くは、元々P.P.P.の別の事業所で活躍されていたこともあり、職員の皆さんや利用者・ご家族の皆さまとの関わりもあると思います。皆さんがヴァンベールに訪れることで、スタッフさんたちも喜ばれると思いますし、皆さんにとっても、懐かしい顔を見て、話が弾むのではないでしょうか。2025.03.18 08:05
事業計画のおはなし年度末に入り、P.P.P.では、各事業所で事業計画を立てる時期になりました。管理者の皆さんを中心に、部門統括の皆さんと連携しながら今一生懸命考えてくださっていると思います。私自身も、若い頃は事業所の事業計画のことで色々悩んだこともありましたが「あること」を大事にしたことで、視点が変わった過去があります。それをぜひみなさんにお伝えできたらと思います。事業計画は「ワクワク」しながらつくるもの事業計画を考える…というと、事業所の収支やご利用者様の人数など「数字」に目が行きがちになるのは、私も過去経験したことです。 それだけに目を向けると、どうしても頭を抱えてしまって、気が重くなってしまうんですよね。もちろん、事業を安定的に継続するためには、こうした数値はとても重要なのですが、これらの数字管理をなぜやるのか…それは「長くご利用者さまと、法人と関わり続ける」ため。まずは「利用者さまにどうあってほしいか」をど真ん中に据えないと、この数字の管理も意味をなさなくなってしまうということに気づいてから、感覚が大きく変わったんです。今事業所を利用されている方や、そのご家族がどうあったら嬉しいと感じるのか。数字を見るのではなく、ご利用者さまのことを考えると、アイデアはどんどん生まれてくる。で、それを実現するために、具体的に何をして、どのくらいのコストが必要になるから…と考えるようになって、この計画づくりが本当にワクワクするものに変わりました。では具体的にどうすれば事業計画づくりに「ワクワク」できるのか、私が取り組み続けていることをご紹介したいと思います。①利用者さまやご家族とのコミュニケーションを「利用者さまにどうあってほしいか」を考えるために、まず今目の前にいる利用者さまのことをどれだけ知っているかが大切になります。その方が「どんな思いを持っていて」「どんな生きづらさを感じているか」を知れば知るほど「こんなことができるのでないか」というアイデアは湧いてきます。また、ご家族が「こうあってほしい」と思う気持ちを知ることも、アイデアが生まれるリソースになります。自分がどれだけ、利用者さまやご家族のことを理解できているかで「自分自身のワクワク」もどんどん高まっていき、良い事業計画づくりにつながっていく。だからこそ、ぜひ事業計画を立てる前提条件として、日々利用者さまやご家族と「対話する」ことを大事にしてみてください。②事業所で働くすべての職員と、ワクワクすることを協議する事業計画…というと、管理者や部門の責任者が考えるものと捉えがちです。たしかに最終的に取りまとめるのは、管理者の仕事です。とはいえ、先にもお話した通り、事業計画は「利用者さまにどうあってほしいか」をど真ん中に据えて考えるもの。利用者さまやご家族と、日々コミュニケーションを取り、支援しているのは、現場の最前線で活躍されている職員の皆さんです。職員の皆さんは、日々利用者さまと対峙する中で、その方の思いや生きづらさを目の前で見ているので「こうあってほしい」という思いも、たくさん持たれています。その思いには管理者だから・メンバーだからといった役割の差も、正規だから・パートだからといった雇用形態の差もありません。思いをみんなで共有・協議・集約すれば、ワクワクする「事業所の方針」が見えてくるはずです。もちろん、全員が一堂に介して話すことは難しいかもしれません。とはいえ、1対1でのコミュニケーションや、現場の方の声をリーダーが拾い、その声を管理者に届けつつ、リーダー陣と協議することもできる。そうやって、事業所で働くすべての人を巻き込んでいくと、自ずとワクワクすることが見つかるし、事業所の方針に職員全員がワクワクする状況もつくれるようになる。そうすれば、そのワクワクが利用者さまやご家族にも伝わり、ワクワクする事業所へとさらに進化していくのだと考えています。最後に、今作っている事業計画は、2025年度、どういう事業所でありたいかを方向づける、とても大事なものです。職員のみなさんには、ぜひワクワクしながら企画をしていただきたいと思います。そして、利用者さま・ご家族の皆さまにも、来年度一緒にワクワクしながら事業所・法人と関わっていただけるような事業計画を届けられたらと思っています。2025.02.05 03:50
長く関わり続ける 〜成人還暦式に列席して〜1/11(土) 法人内で成人・還暦式を執り行いました。その時に感じたことや私の願いを、少し遅くなりましたが、ここでお話させていただきます。この式典に参加させていただいた時に感じたのは、利用者の方と「長く関わり続けること」が、本当に大切なことであると同時に、この仕事に関わる一番の喜びであるということです。今年度の式典では、成人を迎えられた3名と、還暦を迎えられた5名(そのうち3名が列席されました)のお祝いをさせていただきました。今年度で還暦を迎えられた方は、今から42年前、1983年にP.P.P.の利用をスタートされた方が多くいらっしゃります。実は、この42年前という年は、私が法人に入職した年でもあります。42年というのは、とても長くもありますが、当時の思い出はまだ鮮明に残っているものです。入職した当初、正直にいうと「もう続けられない」と思った時もありました。その時に、心の支えになった方の一人が、まさに同期とも言える、還暦を迎えられた皆さんでした。一緒に電気課で働いた方もいらっしゃいます。また、課は違えど、施設でお暮らしになり、一緒に釜の飯を食べた仲間もいます。一緒に生活や仕事をする中で、私自身が支えられたことも何度もありました。さらに、皆さんのご家族の方とも、膝をつき合わせて「この法人をどうしていくべきか」一緒に話させていただくことで、その思いに支えられた瞬間も多々ありました。こうして気づけば42年という長い時間を一緒に過ごした方が、還暦という節目を迎えられたことを感慨深く思うと同時に、この節目に立ち合わせていただくことのありがたさを実感しています。今年、成人され、新たな門出を迎えられる方も、これから大人として、いろいろなことにチャレンジされ、ワクワクする人生を歩まれると思います。そのワクワクする人生を、法人として伴走させていただきながら、40年後、改めて還暦式の節目を、法人でお祝いできることを、法人として願っています。そのためにも、職員の皆さんには、できる限り、利用者さまの人生に⻑く関わり続けていただきたいと私は願っています。そして、自身が次の世代にバトンをつなぐ時も、法人として、⻑く関わり続け、節目を一緒にお祝いできる、そんな法人にしていくために、職員の皆さんの声を聞きながら、職員が⻑く働ける環境づくりに、取り組んでいきたいと、この成人式・還暦式を通じて改めて思いました。改めまして、成人・還暦を迎えられた皆さま、おめでとうございます。そして、これからもっともっと、ご活躍いただけるよう、法人一丸となって伴走させていただきたいと思います。2025.02.03 02:20
「抱え込まない」で、相談できるように年末の話にはなりますが、新卒1年目の皆さんの研修に参加させていただきました。その際、改めて法人として、大切にしていきたいと気付かせていただいたことがあり、ブログでお話しさせていただきます。それは、今後法人として全ての職員が抱え込まずに、困っていることを本音で話せる環境を作りたいというものです新卒1年目の職員の皆さんの活躍ぶりに関しては、部門統括や管理者・研修担当の人たちから話を伺ってはいましたが、直接お会いして話すのは、4月の入社時研修の時以来。皆さんが、日々現場でどんな事を思っているのかを聞きたいと思い、研修に参加させていただきました。その中でとても感動したことが、皆さん「困ったことを抱え込まずに相談できている」と答えたことでした。利用者さんの支援のことはもちろん、プライベートの不安や、仕事で感じた人間関係の悩みに関してまで、上司や先輩たちに話して一緒に解決に向けて動いているというのは、本当に素晴らしいことだと思います。さらに、ご自身が話すだけでなく、先輩や上司のみなさんのほうから話を聞いてくれて解決につなげてもらったという人もいました。40年以上も前の話なので時代は違うのだと思うのですが、私の新人時代は、先輩は本当に雲の上の人のような存在で、何か思うことがあっても、なかなか本人に伝えられないとか、上司に相談できないことなどもたくさんありました。今の時代でも業界問わず直属の上司には言えないことがある人もたくさんいると思うのですが、ちゃんと話を聞いてくれる環境を各事業所で作ってくれているのだというのを、1年目の職員の皆さんの話として聞けて、とても嬉しく思いました。その一方で、私自身も同じような体験をしてきたからというのもあるのですが、年次や年齢を重ねるほど、その責任感から自分で解決しなければと思ってしまい、自分の困り事・悩みを、なかなか人に言えなくなっている人も、いるのではないでしょうか?たしかに、自分がつらい・嫌だと思っていることを口にするのは勇気がいることです。でも、それを抱えて飲み込んでしまうことは、ご自身にとってよくありませんし、ここで対話をすることで、一緒に解決ができるかもしれません。新卒1年目の皆さんから話を聞いて、その環境の礎は、各事業所でしっかり作ってくれていることを実感しました。しかしながら、私としては、それでOKとは思っていません。若い世代だけでなく、大人の世代・経験豊富な世代の皆さんも、同じように、悩みや困り事を本音で話し、一緒に解決できる環境を作ることも、法人の大切な役割ではないかと、改めて実感しました。今後は、長く支えてくれている職員や現場の最前線で活躍してくださっている中途入社の職員の方、パート・アルバイトの皆さんまで、その本音が語れる環境づくりのために、私自身取り組んでいきたいと考えています。2025.01.28 02:20
自分のために「丁寧に」生きること毎年、年の初めに職員同士での新年の挨拶を行う「互礼会」を開催しているのですが、その時にお話させていただいたことを、このブログでもご紹介したいと思います。新年ということもあり、ぜひ皆さんには、心機一転の意味を込め、自分のために丁寧に生きることに取り組んでいただきたいというお話をさせていただきました。皆さん日々忙しくされている中で、特に福祉の世界で働く方達だからこそ、どうしても自分のことを「二の次」で考えてしまうところがあると思います。例えば、食事に関しても、時間をかけずに、有り合わせのもので済ませてしまったり、ご自身の部屋や机の周りに関して、気にはなっていてもなかなか整理整頓できなかったりすることはありませんか?私自身、最近プロジェクトが多数稼働し、更に成年後見人としての活動に関しても、ご依頼をいただく機会が増え、自分の生活についておざなりになりそうなタイミングがありました。そんな時に、とある本で「自分のために丁寧に生きる」という話を読みました。例えば、食事ひとつにしても、コンビニのお弁当だけで済ませず、おかずだけ買って、自分でおにぎりを握ってみる。例えば、仕事終わりでも、デスクを毎日少しだけでも掃除してみる。実に小さなことで構わないので、自分の暮らしを丁寧にしていこうというのが、趣旨でした。これを読んで、自分の生活を振り返りつつ、少しだけ実践するようにしてみたんです。そうすると、何も考えずに生活していた時よりも、例えば、幼少期に自分の両親がしてくれていたこと、妻や家族、身近な人、先輩や一緒に働く同僚が、私に対してしてくれていたこと、更に利用者さまやご家族の皆さんからの心遣いなど、自分のための行動を通じて思いを馳せる時間が増えたんです。そんな時間が増えたことで、たくさんの感謝の気づきが生まれてきたと同時に、自分も大切にされていたんだなと気づき、自分の心が穏やかになっていきました。現在、新卒入社の方やマネージャー陣・リーダー陣に向けて、人事施策として研修を行なっているのですが、その中で「人への理解を深める」ことを大事なテーマとして据えています。自分の心が落ち着いている時でないと、他の人のことを理解しよう・その人のことを考えようとはできないものです。日々忙しくしているからこそ、自分の心を豊かにするために、「自分のために」丁寧に生活してみるということも大事なことなのではと、私自身は思います。もちろん、品行方正に生きる必要もありませんし、丁寧にやるのが難しい時もあります。私自身、全てに丁寧にできているかというと、そんなこともありません。ですが、自分への投資として、1日1つだけでもいいので、自分のために丁寧に暮らす取り組みをしてみると、自分の人生にプラスになります。新しい1年のはじまりだからこそ、ぜひ自分のために、丁寧に生活することを、心がけてみてください。2025.01.24 02:40