西江 嘉彰

記事一覧(21)

体に悪いことをするのも、権利。

毎日運動したり、食事や飲酒・喫煙の制限をしたり…日々の健康管理は、とても大切なことだと思います。とはいえ、私たちは人間です。ときには「ジャンクフードが食べたい」と思うときもありますし、「昨日は飲みすぎた…」なんて日だってありますよね?それで「カロリー取った分、今日は少し歩こう」とか「明日は休肝日」など、上手に帳尻を合わせていくことだってあるのでは?悪いことだとは思いながら、ついついやってしまう…これは人間だれしも、普通にあることです。でも、これが「支援」となるとどうでしょう。支援員としては、利用者の方に健康的な生活を送ってほしいと思うのは当たり前です。それで「たばこは1日何本まで」とか「アイスクリームは週1回だけ」とかルールを決めていく…それもしょうがないかもしれません。私も入職したての頃は、どうやって利用者さんの「たばこの量」をセーブするために、ルールを決めたり、あれやこれや試したものです。ただ、そのルールって、本来は、誰が決めるべきなんでしょう?そして、そのルールを絶対に守らなきゃいけないという縛りは誰が決めたんでしょう?これは成年後見人の養成講座でも、よくお話することなのですが、悪いことをするのも、実は「権利」なのです。もちろん、健康のため…ということで助言することは大切なこと。でも、それを実行するかどうかを決めるのは「本人」なんです。以前の記事「仕事をする…という意味」でもお伝えしたのですが、要は本人が「そうしたい」かどうかなんです。健康に長く生きたい…そう本人が考えるなら、本人がルールを守らなきゃ、と自然に思えるはずです。また、別の観点から考えたときに、例えば、どうしてもアイスが食べたくてしかたないときにアイスを食べてしまった後の挽回方法を一緒に考えるのだって大切な支援の一種かもしれません。たばこやおやつ、お酒などのルールを守ってもらうことが「目的」ではありません。もちろん、本当に命の危機にさらされているなら、話は別です。でも、我々が「ついやってしまう…」くらいのレベルのことなら、ちょっとくらい「体に良くないこと」を選択することだって、利用者さんご本人の立派な「権利」。その上で、ご本人の「健康に暮らしたい」というニーズをどうサポートするか、それが本来の支援の目的だと、私は思います。

言葉を超えた、つながり

先日、孫のお宮参りに一緒に行ってきました。面白いもので、自分の息子・娘の場合は「しっかりと育てていかなければ」という気持ちが強かったのですが、孫というものは、本当に無条件でかわいい(笑)。自分の血、自分の遺伝子…それが、自分の子どもへ、そして、そこから孫につながっていく。孫の顔を見ていると、未来であるとか、つながりであるとか、そういったものをすごく実感できる。そう思うと、ただかわいいだけでなく、生命というものへの感慨も、孫の存在で気づかされたように思います。そんな孫の姿を見て、思うのですが、この子は生後数カ月で、まだ言葉を発することができなくても、誰かの笑顔に反応して、一緒に笑顔になったり、声のするほうに、一生懸命に目を丸くしながら反応したりしています。何かの情報をつかみとろうと色んなものを見ようとして、表情や声から、色んなことを表現しようとしているんです。そして、ここからは面白いもので、それを家族や身近な存在の人間は、泣き方や表情などで「お腹が空いてるんだな」「おむつ、変えてほしいのか?」など何を訴えているのか、だんだんとわかってくる。言葉ではないコミュニケーションが成立してくるんです。そう考えると、コミュニケーションの本質は「言葉ではないところ」にあるのかもしれません。もちろん、言葉はコミュニケーションをスムーズにする上で、とても大切な要素です。しかし、「言葉とは裏腹に」という表現があるように必ずしも、言ったことが本心であるとは、限らない。その言葉の裏側にある、本心をどう見極めていくか…それこそがコミュニケーションの難しさであり、面白さだと思うのです。利用者の方への支援も同じ。利用者の方が伝える「○○したい」という言葉の本質は何か…ちょっと考えてみてください。例えば、野球観戦がしたい。それを叶えてあげることは、難しくないかもしれません。でも、なぜ野球観戦がしたいと言ったんだろう。…ここを深く掘り下げると、その方の本心が見えるかもしれません。

仕事をする…という意味。

突然ですが、みなさんが「仕事をする」上でのモチベーションって、何ですか?お給料のため、という人もいるでしょうし、この仕事が好きだから、という方もいるでしょう。一方、利用者のみなさんは、何のために「仕事をする」のか…職員のみなさんは考えたことがありますか?もちろん、自立した暮らしを実現するため、きちんとお金を稼ぐ必要がある…それも一つの正解です。ただ、ご自身の立場で考えていただきたいのですが、もし親や周りの人から「就職しろ」「早く一人立ちしろ」だから頑張れ、怠けるな、ルールを守れ…と言われたらどう思うでしょうか。私だったら…ですが、言っていることは理解できるけれど、自分自身が本当にそうしたいと思わない限り、きっと、うるさく言われて「ウザい」と感じるんだろうな…と思うんです。で、たとえ仕事を始めて、給料はもらえたとしても、その仕事に何のやりがいや喜びもなければ、「この仕事、やめよう」って考えると思うんです。でも、早く一人暮らしをして、自分の部屋を持って、こんな暮らしをするんだ!と思えば、ようやく自分自身のモチベーションになって、頑張ろうと思える。つまり、仕事をすることに「意味」や「目的」を見出すことが、頑張るための、第一歩だと思うのです。私たち支援をする立場の人間は、どうしても「自立していただかなければ」「就職していただかなければ」と思ってしまいがちです。利用者の方ご本人も、就職・自立しなければという想いに焦ることもあると思うのです。ですが、就職する・自立する…という言葉は、とても漠然としていて、掴みどころがないもの。そのために、例えば、この仕事を始めたら、どんないいことがあるのか。どんな喜びが感じられるのかを、しっかり伝えることこそが、私たち支援員の大事な役割だと思うのです。もちろん、仕事をして稼ぐとか、好きなことに携われるとか…色々な喜びがあると思います。ただ、それだけではないと私は思います。誰かに喜んでもらえると嬉しい。誰かにありがとうを言われると嬉しい…私たちがそう感じることがあるように、利用者の方だって、きっと、それを喜びに感じられる方もたくさんいるはずです。ルールを守ってもらうことや、頑張ってもらうことが私たちの仕事ではない。こうした仕事の喜びや、意味・目的を伝えることで、利用者の方ご本人が、当事者として目の前の課題に向き合える環境をつくること。それが、とても大事だと、私は考えるのです。

「農業」と「福祉」

先日、高梁市の福祉部長の方や農林課課長の方、他色々なご担当者様にお会いし、意見交換をする機会をいただきました。高梁市で力を入れていることの一つに「農業」を挙げられており、例えば、高梁市で大手企業と提携しながら、独自の販路を構築することで、高梁の野菜を県内外に広めていくといった取り組みを進めています。また、高梁市では市をあげて「薬用植物の実証栽培」に力をいれています。最近では東洋医学が見直されており、スーパーや薬局でも、漢方由来の商品がたくさん並ぶようになりましたね。とはいえ、こうした薬用植物の大半は、輸入に頼っているのが現状。現在、世界情勢は目まぐるしく動いています。そんな中、安定した商品の供給を行うためには、輸入に頼らず、国内での生産ができる体制を整えていくことが大切です。このように、高梁市は地域の活性化に向け、さまざまな取り組みを行っており、その一環として、布寄ism のプロジェクトに興味を持っていただき、意見交換会の場でぜひ全面的に連携していきたい、というありがたい言葉をいただきました。国からのサポート、そして高梁市による頼もしいバックアップ…この布寄ism プロジェクトがどんどん「ワクワク」するものへ、進化してきているのをこの意見交換の場で、実感しています。地域活性・創生という観点はもちろん、農業人口の減少・高齢化に伴う、休耕地の増加、そして食料自給率の低下…農業の問題は、実は国家レベルで取り組んでいくべき、大切な問題。利用者の方の活躍が、地域を元気にする。そして、ほんの少しかもしれませんが、こうした日本の抱える課題に貢献していく…このプロジェクトで、実現できそうなことはすごくたくさんありそうですね。【最後に】現在、高梁市ではカンゾウの実証栽培に取り組んでいます。喉の痛みを和らげるといった効能があるとされ、漢方薬の他、お菓子などでも利用されているとのことです。夏ごろに紫色の花をつけるそうですよ。

「成年後見人」の大切さ

先日の家族会総会と同日に、私が理事を務めるNPO法人「こうけんひまわり」が主催となって、平成30年度の第1回 成年後見人養成講座を開催しました。初回は、私が講師を担当。この制度の意義や、こうけんひまわりを立ち上げた経緯をご紹介しました。みなさんは、成年後見人という制度をご存知ですか?これは、例えば、判断能力が不十分とされる方たちに代わって、何かを「契約する(商品を買う・サービスを利用する)」ときや「財産を処分・提供する」といった際に、本人の「代弁者」として、その方の意思を尊重しながらその方の財産やサービス利用等の契約の代理を行っていく制度です。この成年後見制度に関して、「親なき後も、わが子が生きていけるように…」というご家族の想いをカタチにするために、ご家族と一緒に立ち上げたのがNPO法人「こうけんひまわり」です。この成年後見人。個人の方、もっというと、ご家族の方でも、申請をすればなることができます。でも、それをNPOとして「法人化」したのには、大きな理由があるんです。例えば、みなさん、自分が後見人になったとして…80歳を迎えたことを、想像してみてください。とても元気であればよいのですが、あなた自身がアルツハイマーなどの認知症を患った場合、後見人として、立ち続けることは難しいかと思います。そう、これはとても深刻なことで、家族が後見人に立ち続けられるかどうかでいうと「確実なもの」ではないんです。とはいえ、後見人に立つことができる人は、他にもいます。弁護士や司法書士・税理士などの専門家です。ただ、彼らの顧問料の平均は2万円。個人で負担するには、大きな金額になり得ます。これは実は直接「後見人」として、その方一人と契約しているからに他なりません。そこで、ご家族の方と一緒に考えました。ご家族の方が元気な間は、ご自身が後見人として立ち、もし、ご自身が後見活動ができない状態になったら、家族同士が支え合って、後見人として立っていける仕組みを。更には、専門的な知識が必要な業務に関しては顧問として弁護士・税理士などの専門家の知恵を借りることもでき、利用者さん自身の負担額も軽減できる仕組みを。そうすることで、親なき後も、わが子が安心して生きていけるように…それが、この「こうけんひまわり」が出来上がった原点なのです。そのためには、利用者さんの意思を「尊重」し、正しく「代弁」できる後見人が、もっとたくさん必要です。成年後見人養成講座を開催しているのも、こうした背景があるからなんです。ご家族のみなさん、職員のみなさん。ぜひ、成年後見人としての知識を身につけながら、利用者さんが安心して生活できる環境を作っていきましょう!【ちなみに】実はこの成年後見人制度…ご家族の介護を行う方や、更にはご自身が認知症などで判断能力が不十分になったとき…誰しもが関わる可能性のあることです。この機会に、ご自身のためにも、ぜひ受講してみてはいかがですか?

「復興」と「福祉」

布寄プロジェクトが本格始動したことで、地域をつくる…というテーマで考えることが増えてきました。その時に、よく思いだすことがあります。それは「復興」というテーマです。2011年の東日本大震災…たくさんの方が被災され、多くの福祉事業所も大きな被害を受けたと聞きました。その地域に住まわれる障がいのある方のためにも地域の福祉事業所が、いち早く支援・サービスを提供できるよう復興のための義援金等をお送りしました。あれから、7年以上が立ちましたが、今、地域の福祉事業所はどうなっているのか、障がいのある方の暮らしはどうなっているのか、遠く離れた岡山には、その情報は届いてきません。確かに、多くの人が観るニュースや報道では世の中の「最大公約数」の関心ごとが取りざたされるのはごく自然なことなのかもしれません。ですが、どうしても私としては、やはり、福祉事業所の復興状況や、障がいのある方の暮らしぶりがどうなっているのか、気になってしまうのです。障がいのある方だけでなく、「福祉」という領域は、全ての方に関わる大切なこと。より多くの方が、こうした「復興」と「福祉」に関して自分のこととして、「関心ごと」になったなら、こうした情報も、世の中に広がっていくかもしれません。震災から7年が過ぎた今、被災された方々が、長く健やかに暮らしていることを祈りつつ、私たちも、常にこの震災のことを忘れず、長く「関心ごと」として捉えていかなければならないと感じています。

「家事」を「仕事」としてシェアする…という発想

先日、ニュースで見て面白いなと感じた記事があります。とある託児施設での取り組みなのですが、その施設で働く人を確保していくために、「子育て中のママ」をターゲットに『保育士の方が、自分の職場に子どもを預けて働く』という働き方の提案をし、採用に成功した事例が紹介されていました。これを見た時に、面白いシステムだなあと感心しました。子どもの面倒を家庭の中で行うと「家事」になるけれど、それを職場という空間で、お互いの家事をシェアすることで途端に「仕事」になる。さらに、送り迎えの制限時間も気にする必要がないので「短い時間でなければ働けない…」といった悩みも解決されるわけです。他にも、子育てだけでなく、調理や洗濯など、家で一人でやっていたら「家事」で終わってしまうことが職場という空間で、その作業をお互いにシェアすることで「仕事」という価値に変換できるものはないだろうか…家事は家でするもの…という価値観を変えて、職場で「仕事」として家事をする…そうなったら、働く時間の制限もなくなり、家事や子育てなどと仕事との両立は、もっとしやすくなる。いろんなアイデアを出し合うことで、結婚して、お子さんが生まれても、もっと制限なく活躍できる風土ができたらいいなと考える今日この頃です。

他人事ではない「障がい」

突然ですが、これ、私の障がい者手帳です。実は、私は大病を2つほど患ったことから、障がい認定を受け、定期的に病院へ通っています。その病気のうちのひとつ、糖尿病の定期健診に先日行ってきました。結論からいうと、結果は良好。このまま経過を観察することになりました。好物のパンとコーヒーをはじめ、好きなものを好きなだけ食べていた…そう、暴飲暴食が原因。今は、毎食前にインスリンの皮下注射を打たなければなりません。これが実に不便で、注射器を忘れた途端、その日は食事が一切とれない状態になってしまいます。それから、もう一つは医療費です。2つの病気の治療にかかる費用ですが、障がい者手帳がなければ、年間で200万円以上負担しなければなりません。幸い、私は障がい者手帳があることで莫大な医療費を払うことなく、治療を続けることができています。若い頃は、なぜ高い保険料を払っているのか…という風に思っていたのですが、こうやっていざ、自分がこの制度を利用するようになると、その大切さが身に染みてわかるようになりますね。とはいえ、手帳や受給者証を申請すれば、医療費が安くなることを、知らない方も多いかと思います。本来なら、活用できる制度を、そのまま見過ごしてしまうことで大きな負担を強いられてしまうこともある。これが、障がいのある方であれば、なおさらです。私たち福祉に携わる人間だからこそ、こうした制度の情報をしっかり把握しながら、利用者の方やご家族にお伝えしたり、後見人としてサポートをしたりしていく必要があるなと、今はとても感じています。

布寄での出会い

今年から、本格的に始動する布寄プロジェクト。その第一弾として、今年7/28・29に布寄小学校の跡地を使い、『BUNKASAI(文化祭)』というイベントを開催することが決まり、早速、そのイベントを共催する方とお話をしてきました。吹屋でゲストハウス『ELEVEN VILLAGE』を営んでいらっしゃる田川さん。お住まいは布寄だそうで、そこに移住する前は、東京や大阪、神戸などで色々な仕事を経験されたそうです。その時に感じたことが「人とのつながりが希薄になっているな」ということ、それと「大人があまり楽しそうにしていないな」ということだったそうです。その時に、一人ひとりが好きなことを仕事にしながら、物々交換をしたり、お互いに助けあいながら、生活していける昔話で聞いた「村」のようなコミュニティを作れたら…そう思って色々な活動をしていたときに出会ったのが、布寄という場所だったそうです。布寄では、仕事で外出しているときに雨が降ったら、ご近所さんが洗濯物を軒下に取り込んでくれていたり、野菜や山菜などを、時々おすそ分けしてもらったりと、地域の皆さんの温かさに感動する毎日を送っているとのことで、自分もこの地域の皆さんのために何かできないかと、市外からも多くの人が集まるようなイベントを定期的に開催しながら、地域を元気にする取り組みを行っていらっしゃいます。その話を聞いて、障がいのある方と地域の方々がお互いに手を取り合いながら「共生」できる世の中・コミュニティを作っていく…まさに私たちの取り組んでいることと同じだと感じました。これから田川さんをはじめ、地域の皆さんと、障がいのある方たちが、コラボレーションしながら、地域を元気にしていく。そんなワクワクするような取り組みに、職員の皆さんにもぜひチャレンジしていただける環境を、どんどん作っていきます!

【布寄プロジェクト:04】興味はあるけれど…という皆さんへ

いよいよ、先日「布寄プロジェクト」のメンバー公募が始まりましたね。私のブログに関しても、たくさんの反響をいただき、本当に嬉しく思っています。その中でも、とても多かったのが「地域創生にはチャレンジしたいし、面白そうだと思う…でも今の仕事との両立が…」という声。今回は、興味はあるけれど、業務との両立を不安に思っている、そんな方にぜひ、お伝えしたいことがあって、今回の記事を書くことにしました。それは皆さんがもし、今の仕事との両立が…と思って躊躇しているなら、むしろ、ぜひチャレンジしてほしい、ということなのです。なぜなら、今あなたが向き合っている仕事の延長線上に、この布寄プロジェクトは存在しているからなのです。現在、グループホームでの生活支援を行っている方や就労移行・就労継続支援などに関わっている方は、もちろん、その経験をこのプロジェクトに活かしていただくことができます。ですが、それ以外の方も、活かせることはたくさんあります。例えば、あなたが今向き合っている利用者さんのことを、思いだしてください。この人は、こういったことが好き、だったりこういったことが得意、だったり、利用者さん一人ひとりの強みや得意なことを、皆さんは知っているはずです。実は、ヒントはそこにあります。「この人が布寄に行ったら、こんな活躍ができるかもしれない」それを想像し考えることが、実はこのプロジェクトで大切なことなのです。そして、この布寄プロジェクトを通して、そうやってアイデアを巡らせる習慣が生まれたときに「こんな支援ができたら、もっとその人らしく活躍できるはずだ」という発想がたくさん生まれる。今あなたが向き合っている仕事は、もっとクリエイティブになるし、もっと面白くなる。もし、あなたがこのプロジェクトに興味はあるけれど、今の仕事を全うしたいので、参加できるか…と思っているのなら、ぜひ「参加したい」という想いを優先してください。もちろん、このプロジェクトに関わる方に関しては、業務調整など、法人としてできることはできる限りサポートしていきたいと考えています。あなたのチャレンジで、地域がよみがえる。障がいのある方の活躍の場が広がる。そして、何より新しい事業を立ち上げたという自分の実績と自信につながる。先日、地域の皆さんとお話をする機会があったのですが、皆さん、この地域を愛し、私たちの取り組みに、関心を持ってくださっています。

就労支援のこれから

今年4月1日から、障がいのある方の法定雇用率が2.0%から2.2%に引き上げになりました。また、今年2月末に超党派の国会議員の先生方が、障がいのある方の安定雇用を実現するために通称「インクルーシブ議連」を発足。障がいのある方が働きやすい環境をつくっていくために、行政としても、さまざまな取り組みを行っています。さらに、最近では新しいマッチングサービスの形として、障がいのある方や子育て中の女性のための新しい求人サイトが誕生しています。この求人サイトは自分のできること・得意なことや、希望の働き方・勤務地などを登録することで、その情報を見た企業から採用したいというオファーが届く仕組み。障がいのある方にとって、より働く機会に関する選択の幅が広がってきています。私たちとしても、こうした取り組みは利用者の方にプラスになりますし、とても嬉しいことであります。こうしたハード面は少しずつ整備されてきている一方で、まだまだ私たち福祉に携わる人間にとって、成すべきことはまだまだたくさんあるように思います。例えば、障がいのある方を採用する企業の皆さま。障がいのある方の雇用には関心・興味があっても、どう受け入れてよいかわからない…というところは少なくないかもしれません。障がいのある方の「できること・得意なこと」はわかっても、その強みを活かせる「仕事・職種」があるのかや、現場の業務フローの中に、どうやってその方の活躍の場を組み込んでいけば良いのかなど、わからないこともたくさんあるかと思うのです。色々な仕事の「流れ」を細かく細分化し、その「流れ」の中で、その方が価値を発揮できる作業内容を明確にし、どのような価値を発揮でき、企業にどういった利益をもたらせるのかを伝えること。そこまで提案してこそ、真のマッチングにつながると、私は考えています。その役割を、私たちP.P.P.はこれからも担い続けていきたいですね。

【布寄プロジェクト:03】アイデアを実現できる…ワクワクを -実際の取り組み内容とは-

鉄は熱いうちに打て…ということで、布寄プロジェクトのことを、ぜひお伝えしたい。その想いで、続けて投稿することを決めました。この2回の投稿で、布寄プロジェクトの概要や取り組みたいテーマをご紹介しましたが、今回は、その具体的な取り組み内容についてご紹介していきたいと思います。1つめは「グループホームの開設」です。既に2019年3月1日に、グループホーム2棟の新規開設が決まっており、その開設に向けた準備を行っています。ホームの設計や設備の充実、行政への申請業務…こうした実務的な部分に取り組みつつ、入居される方の募集を行い、稼働させる。それが一つ目のミッションです。2つめは、そこで暮らす方のための「就労事業の立ち上げ」です。取り組むべきミッションはその中でも大きく分けて2つあると考えています。1つは地域に不可欠な施設・事業や、地域で残したい文化など、地域活動を「継承していく」事業です。例えば、この地域には、日用品や食料品などが買えるお店があります。市街地へ行くには車で20~30分はかかってしまうなか、ちょっとしたものが買えるこのお店は、地域で暮らす方々の日常を支える大切なインフラになっています。もし、仮にこのお店に働き手がいなくなってしまったら、買い物に行くにも、市街地へ足を運ばなければなりません。そこで、障がいのある方が活躍できる場が作れたなら、長くこのお店を継続できる、いい機会になるかもしれません。このように、今、地域を支えている事業や、なくてはならないものを調査し、そこで障がいのある方が活躍することで、その事業を継承していき、安定した暮らしを実現する。それが1つめの就労事業のミッションです。そしてもう1つが、今までにない新しい事業の立ち上げです。布寄という地域を元気にするためには、「働く場所」が重要になります。これはまだ、アイデア段階ではありますが、例えば、IT関連事業。データ入力の代行や、Webサイトなどの運営、ネットショップの運営…遠隔でもできるこうした事業が地域に根づけば布寄に働く場所が生まれ、働き手が布寄に集まってきます。このように新たな事業を立ち上げることで、地域に人が集まる機会を作っていくことが就労事業における2つめのミッションです。これらの実現のために、色々な地域での成功事例を調査したり、アイデアを出し合ったりしながら、どんな事業を行うかを決め、その実現のために、設備や業務フローを考え、それを整備していき、実際に軌道に乗せることが、私たちの仕事となります。